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和装 立居振舞 所作の美学
- 一実 横山
- 2018年6月18日
- 読了時間: 2分
よく日本人はドタバタせずに静かであるといわれます。
特におてんば娘であっても
着物を着せれば走り回ったりはしにくくなるために
静かでおしとやかに観えます。
着物の裾が乱れたりするのは
女性男性に問わず
だらしがないと言われます。
私の個人的な感想ですが
着物を着ると静かに慎重に動いているような気がします。
今回その極め付けとして
ご紹介するのは「ぽっくり下駄」



花魁道中の三枚歯の高下駄と混同されがちですが
もともとは町方の子女の履物です。 七五三などのお祝い履きに使われます。 レディーガガさんの靴のデザインのヒントにもなってるそうです。
ちなみにデザイナーは日本人です。 駒下駄と異なり地面を蹴る歯がないため、大股で歩く事ができません。 つまりは摺り足で歩くことになります。 また、晴れ着の裾を汚さずに歩ける高さがあって 晴れ着などを汚さない意図もあったと思われます。 高下駄であるために足元がおぼつかず不安や危険を感じるので 自然と足運びがゆっくりと慎重になります。 晴れ着を着たときの淑やかな 立居振舞を学ぶ意図が込められた意匠であるといわれています。
動きやすくする、のではなく
子女の躾、教育として
あえて動きにくく 美しく見せる
静けさを所作で創り出す
日本の服装文化には美学を感じます。
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